いちばん最初に知るべき!マーケティングミックスの4Pを4289文字で解説【マーケティングと経営戦略の世界を知ろう】
「4P」って言葉をマーケティングに少しでも興味のある人なら必ず一回は聞いたことがあると思います。でも、それらの実際の使われ方や、大事なポイントまでしっかり把握してますか?さらっと知ってる人も知らない人も、ぜひこの記事を読んで学んでいきましょう!
「マーケティング」や「経営戦略」って聞いただけで難しそうですよね?
僕も、以前は難しそうだし自分には縁がなさそうだなと感じていました。しかし、実際に勉強してみるとこれがかなり面白かったのです。
自分は経営をしたいと思っているので、知っておいて損はないと感じました。
自分が学んだことを皆さんにも共有したいと思います!
すでに会社に勤めている人や経営をしている人で「会社の売り上げさえ上がればそんなの知れなくてもいいんだ!」と思っている人もいるのではないでしょうか?
意外とそんなことないかもしれませんよ?
前置きはここまでにして、第7弾目はマーケティングミックスです!
では早速一緒に見ていきましょう。
マーケティングミックスとは
顧客に自社製品を買ってもらうために行う活動の組み合わせのことです。
- Product・・・製品やサービスを意味する。プロダクト
- Price・・・価格を意味する。プライス
- Place・・・流通チャネルを意味する。プレイス
- Promotion・・・顧客とのコミュニケーションを意味する。プロモーション
の頭文字を取って「4 P」 と呼ばれることもあります
マーケティングミックスではそれぞれの活動を個別に考えるのではなく総合的に戦略を立てることが重要です。
総合的な戦略を立てるためには、事前に顧客のセグメンテーションやターゲティングを行い、さらにポジショニングによって顧客に抱いてもらいたい自社商品のイメージを明確にしておくことです。
その上でマーケティングミックスの考え方を使うことで顧客に商品を買ってもらうためには何をすべきなのかやるべき事の抜け漏れを防ぐことができるのです
チャネル、セグメンテーション、ポジショニングについてわからない方は以下の記事を読むことをお勧めします!
Product
まずはプロダクト製品戦略から見てみましょう。
製品戦略はマーケティングミックスの中でも最も重要です。
製品戦略を立てるときには、まず自分たちが顧客に提供する価値について考えていきます。
顧客に提供する価値とは何でしょうか?
価値は大きく三つに分けることができます。
- コアの価値
- 中間の価値
- 付随する価値
まずは、コアの価値と呼ばれるもので製品そのものを指します。
二つ目は、中間の価値と呼ばれるもので製品のパッケージやデザインなどを指します。
三つ目は、製品に付随する価値と呼ばれるものでアフターサービスやデリバリーなどです
ちなみに、この製品戦略においては顧客に提供する価値以外にも自社の製品と競合しないか?自社のブランドイメージと整合性があるか?などについても留意する必要があります。
これらを考慮しながら、まずは顧客のニーズを満たす良い製品サービスを開発しましょう。
ブランドイメージについて詳しく知りたい方は、下の記事を読んでみてください。
Price
次にプライス価格戦略です。
価格戦略を立てるときに重要なポイントは、
- コスト
- 顧客にとっての価値
- 競合
まず、製品を提供するのにかかるコストです。
企業は普通の場合製造コスト以下の価格を維持することはできないからです。
次に、重要なポイントは顧客にとっての製品の価値です。
顧客が適正と認める価値を超える価格で売ることはできません。
顧客はどの程度の金額を出そうと感じるのかリサーチなどを通して見極めていきましょう。
もちろん、安すぎたらいいというものでもありません。適切な値段設定もブランディングの一つと考えれます。極端な値段設定ではむしろ、不信感を発生させるかもしれません。
三つ目は競合の価格です。
差別化されていない製品である程度の競争がある場合は、競合製品の価格を踏まえて価格設定することが多くあります。
自社と競合との力関係と共に冷静に把握しましょう。
以上の三つに注意しながら定量的定性的なデータを用いて分析し適切な価格を設定しましょう。
Place
三つ目がプレイスについての戦略です。
プレイスとは
製品を顧客に届ける方法のことですが、マーケティング用語では流通チャネルと呼びます。
まず、考慮すべきポイントは販売する場所です。
例えば、デパートで店頭販売を行うのか通信販売サイトを利用するのか販売する場所を製品特性に合わせて選びましょう。
次に、重要なポイントはチャンネルの長さ幅です。
お店に直接入るのか間に業者を挟むのか顧客に製品が届くまでの段階をチャネルの長さと言います。
チャネルが長いと中間マージンが増え利益は減ります。
では、短い方が良いかと言うと価格が安い製品はチャネルを長くして業者に依頼した方が効率が良い場合もあります。
また、販売をお願いする業者の数をチャネルの幅と呼びます。
販売機会を増やそうと多くの業者と取引する場合もあればブランド価値を保つために特定の業者に販売委託する場合もあります。
自社の製品に適した チャネルの長さや幅を考えることが重要です。
三つ目に、重要なポイントは実際に販売する人の動機づけです。
流通チャネル戦略は人が多く関与する領域です。
一定数以上販売した業者や担当者に対しては報奨金を出すなど実際に販売してくれる人にしっかり売ろうと思ってもらえる仕掛けが重要です。
いくら良い製品を作っても顧客に届かなければ売上は上がりません製品の入手しやすさを高めて顧客が受け取る価値を最大化しましょう。
Promotion
四つ目がプロモーション
顧客とのコミュニケーション戦略です。
製品を買ってもらうためにはまず、製品を知ってもらうことが必要です。
そのために、
- 広告
- セールス
- プロモーション
- 人的販売
- パブリシティ
- 口コミ
のバランスを考えます。
これは商品の特徴などによっても変わってきます。
広告
次に、伝えるという行為の中でも最も重要である広告について考えてみましょう。
- 伝える内容
- 伝える媒体
まず、重要なポイントは顧客に伝える内容です。
製品の数ある魅力の中から何を顧客に伝えるべきか。
顧客に抱いてもらいたい自社のイメージを踏まえて選びましょう。
次に、重要なポイントは伝える媒体です。
- テレビコマーシャル
- 経済新聞
- Web広告
媒体の種類によって情報を伝えられる顧客層は変わります。
また、最近は Web 広告が一般的になっていますが属性を選んで広告を出せるお客の反応がすぐにわかるというメリットがある反面多くの広告の中で埋もれやすいなどデメリットもあります。
伝えたい相手と内容にあわせて媒体を選ぶことが重要です。
顧客との戦略的なコミュニケーションで自社製品を認知購入してもらいましょう。
サントリーのウイスキーの事例
ここでサントリーのウィスキー事業の事例をご紹介します。
国内のウイスキーの売り上げは、1983年をピークとして2007年には1/6に落ち込みました。
そのため、サントリーのウイスキー事業も厳しい状況に置かれていました。
サントリーはウイスキー不振の原因を「若者のウイスキー離れ」だと考えました。
そして、若者がビール感覚で飲めるお酒というウイスキーの新しいイメージを明確に打ち出しました。
まず、プロダクト製品戦略としてウイスキーを炭酸飲料で割ったハイボールという飲み方を強く打ち出し缶での販売も開始しました。
次に、プライス価格戦略として価格帯の違うハイボール缶を数種類販売し価格も缶ビールとほぼ同じにしました。
また、店で注文する場合にもビールとあまり差のない価格となるようにしました。
さらに、プレイス流通チャネル戦略では居酒屋においてもらうことを重視しました。
原価率の低さを強調できるようにハイボールの作り方講座を実施するなどした結果
取扱店数を4倍に伸ばしました。
また、缶の飲料を発売したことでコンビニやスーパーでは瓶コーナーだけでなく缶コーナーにも並べることができるようにしました。
最後に、プロモーション戦略では若い女性のタレントを起用したテレビ CM を流しウイスキーは中高年の男性の飲み物というイメージの払拭に努めました。
こうした一貫したマーケティングミックスによりサントリーのウイスキーの販売量は2、3年の短い期間で2倍となり業界全体の市場規模拡大にも大きく貢献しました。
まとめ
マーケティングミックスについてまとめてみましょう。
まずは、プロダクト製品戦略
顧客のニーズを満たす良い製品を作ることが大切です。
次に、プライス価格戦略
コスト顧客競合を考慮し適切な価格を設定しましょう。
三つ目に、プレイス流通チャネル戦略
製品を顧客の手に届ける適切な流通チャネルを作ることが大切です。
最後に、プロモーションお客とのコミュニケーション戦略
製品を知って買いたいと思ってもらうために適切な伝える内容と媒体を選びましょう。
これらの施策はバラバラに行うのではなくお互いに整合が取れていること顧客に抱いてもらいたいイメージと一致していることが重要です。
抜け漏れはないかイメージとずれていないか常に確認しましょう。
ポイントと注意点
一つ目に、四つの P の中で昨今の ICT の発展の影響を特に強く受けているのがプロモーションです。
ビッグデータ解析によって
など新しい手法が次から次へと生まれています。
全てを理解する必要はありませんがトレンドは押さえておきたいところです。
二つ目は、ブランドの重要度の高まりです。
「ブランド価値を高める」つまり顧客に企業や製品について「忠誠心」や「執着心」を持ってもらうことで価格競争を強いられることなく安定した経営を行うことができます。
ブランドの価値を高めるためには様々な方法がありますが、一番大切なことは製品に対する満足度極めて高いレベルに引き上げることです。
マーケティングミックスはプロモーションのトレンドとブランドを意識して取り組みましょう
謝辞
最後まで読んでいただきありがとうございました。
他にもいろいろマーケティングについて書いてますので、よかったら見ていってください。