マーケティングのポジショニングとは?丁寧にわかりやすく解説【マーケティングと経営戦略の世界を知ろう】
「ポジショニング」どこかで聞いたことがあるような響きですね。
様々な場面でポジショニングという言葉が使われます。では、マーケティングの世界ではどのような意味を成しているのでしょうか?
マーケティングの基礎の基礎の部分といってもいいので、かなり重要な考え方になります!
「マーケティング」や「経営戦略」って聞いただけで難しそうですよね?
僕も、以前は難しそうだし自分には縁がなさそうだなと感じていました。しかし、実際に勉強してみるとこれがかなり面白かったのです。
自分は経営をしたいと思っているので、知っておいて損はないと感じました。
自分が学んだことを皆さんにも共有したいと思います!
すでに会社に勤めている人や経営をしている人で「会社の売り上げさえ上がればそんなの知れなくてもいいんだ!」と思っている人もいるのではないでしょうか?
意外とそんなことないかもしれませんよ?
前置きはここまでにして、第1弾目はポジショニングです!
では、早速一緒に見ていきましょう。
ポジショニングとは
ターゲット顧客に自社製品をどう好ましい形で認知してもらうかを決めることで、マーケティングの戦略上、大変重要なものです。
どれだけ優れた商品であっても、まず、その魅力や価値を顧客に認知してもらえなければ、数ある製品の中から選んでもらうことはできません。
そして、ポジショニングを検討する際の代表的な手法として、ポジショニングマップがあります。
ポジショニングマップとは
まず顧客のニーズにあった訴求ポイントを、二つの軸として、その中で自社製品を有利な位置に置くことで、魅力を一目でわかるようにする手法です。
ポジショニングマップを使って競合との差別化ポイントを強調し、顧客に自社製品の魅力を認知してもらうことがねらいです。
ポジショニングマップの実用例
では、実際にある商品のポジショニングマップを書いてみましょう。
顧客に自社製品の魅力を伝えようという時どうしても多くの優れた点を伝えたくなるものです。
例えば、台所用洗剤であれば、
- 汚れがよく落ちる
- 漂白できる一回に使う量が少なくて済む
- 除菌ができる
- 手に優しい
- etc...
特徴をいくつもあげたくなってしまいます。
しかし、特に消費財においては顧客の意思決定の時間は短く、多くの魅力を伝えようとすると、結局何がいいのか分かりにくくなり、顧客の記憶に残ることができません。
一人の顧客が特定の製品について、強く認識する特徴は二つまでと言われています。
そのためたくさんある特徴から二つに絞り、それを軸にするのです。これがポジショニングマップにおいて、
まず軸となる訴求ポイントを二つに絞るわけです
上の図だったら、何を訴えたくて、どういったポイントが売りにしたいところなのかが一目瞭然ですよね!
二つの軸の選び方
では、二つの軸はどのようにして選べば良いのでしょうか?
軸となるポイントを選ぶためには、
①まずは自社製品の特徴をいくつも洗い出します。
その時、例えば、機能だけでなく、製品に付随するイメージも出しましょう。
先ほどの台所用洗剤であれば、汚れがよく落ちるという機能に加えて、人や環境にやさしいといったイメージも出すと良いでしょう。
②そして、このリストから二つの軸を選ぶ必要があります。
どのように適切な軸を選ぶのでしょうか?
ここでは大事なポイントが二つあります。
- 顧客の視点で選ぶ
- 競合との差がはっきりしている
一つ目は顧客の視点で選ぶことです。
例えば、オーブン、レンジや炊飯器などの家電製品について、メーカーとして機能が多いという軸を押し出したいとします。
ですが、もしお客が操作が簡単な製品を求めていた場合には、魅力的だと感じて貰えません。
ターゲット顧客の顕在ニーズと潜在ニーズに訴求するポイントを軸に選ぶことが重要です。
二つ目は、競合との差がわかりやすいことです。
いくら顧客のニーズを満たしていても、競合も同じであれば自社製品を選んでもらえるとは限りません。
競合と差別化できるかという視点も重要です。
以上の二つを意識しながらターゲット顧客に「この製品が好きです、なぜなら...」
そう言ってもらえる特徴二つの軸に選んでもらいましょう!
もちろん、顧客の共感を得られ、競合と差がつく二項目を選び自社商品をマップ上の優位な場所に位置づけましょう
セブンイレブン
事例をご紹介します。
コンビニエンスストアのセブンイレブンは、2013年にコーヒーを一杯100円という破格の値段で店頭で売りだしました。
コーヒーは、豆を一杯ずつペーパードリップしている、上質なものです。
それまでの常識は美味しいコーヒーを飲むためには、コーヒーチェーンなどの専門店で高い値段を払うというものでした。
それに対してセブンイレブンはコストパフォーマンスが高く、
「すぐに購入できるコーヒー」
という新しいポジショニングを打ち出しました。
これは、高性能マシンの導入により人件費など原材料以外の費用を抑え、さらに自社の強みである店舗数の多さを生かすことができたためです。
その結果として、サービス開始から3年2ヶ月で20億杯を売り上げるほどの大ヒット商品となったのです。
まとめ
では、ポジショニングについて、まとめてみましょう。
ポジショニングマップを作るには、まず、自社製品の特性を列挙します。
次に、その中から顧客の共感は得られ、競合と差別化できるものを二つ選び二軸に置きます。
最後に、マップ上に自社の製品を位置づけ、競合と差別化できていることを強調しましょう。自社製品の魅力が最も輝く二軸を選び顧客への訴求力を高めましょう。
コツと留意点
最後に、コツと留意点です。
- 顧客の中の認識「パーセプション」、ポジショニングの失敗
- 新しい差別事項で切り開くのも手
パーセプション
一つ目に自社が描いていたポジショニングマップに対して、実際に顧客が頭の中に持っている認識をパーセプションマップと呼びます。
この二つは、まったく異なるものです。
例えば、自社は「高品質なのに安い」というポジショニングをしているつもりが顧客の パーセプションマップ、では「安かろう悪かろう」という認識だった、というのはよくあることです。
常に顧客の声を聞いたり、現場を見たりすることで、自社の製品がどのように認識されているかをしっかり把握しましょう。
独自の差別軸
二つ目に既存の差別化軸にとらわれず、まだ、競合が注目していない、新しい差別事項を考えることも大切です。
例えば、競合が運転しやすさの追求を争っている時にあえて燃費の良さを打ち出すことでライバルに差をつけることができるかもしれません。
自社が伝えたい魅力にとらわれず顧客が何を魅力と感じているかに注目し適切なマッピングを行いましょう。
謝辞
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