潜在意識とうまく付き合え!「よい習慣」の身に着け方
今回紹介する本は
三浦 将 先生の
「マンガでわかる 自分を変える習慣力」
です
この本は漫画で書かれていますので、どんな人にも読みやすいかと思います。
多くの「習慣」について書かれている本は、分厚くて少し敷居が高いと思いますが、「「習慣化」について知りたいけど、なかなか本を読む時間がない」というような方にもオススメです。マンガと文章が半々で、大体1時間ぐらいで読み切れるんじゃないかなと思います。
漫画ですのでストーリー形式で話が進んでいきます。
主人公は先生で、初めは全く仕事がうまくいかず生徒からは舐められ、途方に暮れていたところ、生徒を通じて習慣について学び人生が良い方向へ話が進んでいくという物語です。
漫画ではないバージョンもありますので、じっくりを見たいよという方にはそっちの方がお勧めです。
著者の方は人材開発のコンサルのお仕事をされています。こちらの方以外にもたくさんの書籍を出版されています。また、東京オリンピック日本代表やカリスマ経営者のメンタルコーチを務めています。
はじめに
「継続は力なり」と言われていますがなかなか物事をを続けるのができないという人は多いと思います。
しかし、科学的に裏付けられた正しい習慣化の仕組みを学ぶことによってそれらの悩みを克服することができると思います。
ダイエットが続けられない、運動が続けられない。
それは全て潜在意識の仕業であると著者は言います。
言い換えるならば、自分の中に潜在意識を理解して、味方につけることができれば「習慣化」をすることが簡単になります。
習慣化の大原則
ハードルは低めに設定する
いきなりスーパーマンになろうとしない。ハードルを下げて始める。
何かを習慣化したいと思ったら、多くの人はいきなりハードルすごくあげて取り込もうとしてしまう。
例えば、ランニング5週間しようと思って、いきなり毎日10キロ走るつもりでいたら、きっと1日目で挫折してしまうでしょう。
こういった経験をする人は結構いるんじゃないでしょうか。
本を読むことを習慣化したいなら、まずは1日15分だけでも、どう考えて取り組むのがベストです。いきなり100を目指すんじゃなくて、1日1を積み上げるように習慣化していくといいです。
一つの事を習慣化することにまずは集中する
これが最も大事。焦らない焦らない。
何か自分を変えたいと思ったら、一気に自分の全てを書いてしまおうとする人もいるかと思います。でもそれがうまくいかないのはなんとなくわかりますよね。あれもこれもなんて大抵の人はできないです。まずは一点突破がおすすめ。
顕在意識は潜在意識の1/20000のパワーしかない
意識の二つの側面
意識には2種類あるということは、皆さん一度耳にしたことがあるのではないでしょうか?
顕在意識
と
潜在意識
です
顕在意識とは自分が認識している部分の意識のことです。逆に、潜在意識は心の奥底に潜む本能的かつ無意識的な意識なことです。
意識
よく例えられる例があります。「海の上に浮かぶ氷のかたまり」のようなイメージを持っていただいたらわかりやすいかと思います。
大部分が、海に沈む潜在意識で、顕在意識は海から頭を出しているほんの少しの部分でしかありません。
つまり、意識のほとんどが潜在意識によって作られています。
私たちの日々の行動は、70%以上が潜在意識によってプログラムされた行動であるとされています。情報が無意識的に私達に働きかけ特定の行動をさせてしまうということです。
これを
行動のパターン化
といいます。
つまり、このような意識の特性から、習慣化には潜在意識を操ることが必要不可欠であると言えます。
逆に言えば、顕在意識のような「意志の力」ほとんど借りずに、「無意識的」に行動や言動が習慣化できるということです。
人間の恒常性
人間の恒常性とは、「人は変化を拒み、常に一定であろうとする」という心理特性のことです。
例えば、新しい人間関係や新しいことに挑戦する時、緊張したりしますよね?
それは無意識的にストレスになってしまっています。
その心理的な抵抗感(ストレス)が習慣化を妨げています。
それはどのようにすれば習慣化ができるようになるのでしょうか?
まず一つの習慣を身につける
習慣化のプロセス
ステップその1、何のために習慣化したいのかと言う本質的な目的を明確にする
なぜその習慣化が必要なのかを、はっきりと自分に認識させる必要があります。
では具体的にどうすれば目的が明確になるのでしょうか?
まずは、目的に対して必要な習慣をリストアップして優先順位をつけます。
習慣を始める際にまず頑張らないといけないことを意識することが重要になってきます。
繰り返しになりますが、習慣化と潜在意識を利用し意思の力を使うことなく自動化するということです。
なので、高い目標を設定した場合は、最初に頑張る力が必要になります。それは明らかに「意志の力」でありエネルギーを消費します。
その結果、長続きすることができません。
初めは軽々飛び越えられるぐらいのハードル設定がちょうどいいので。
例えば、ダイエットをしたい人が、「今月は一切何も口に入れない」という目標を立てたとしたら、あまりにも厳しすぎますよね?
しかし、「昼食と夕食は、糖質を制限する」というような目標を設定することで、心理的なハードルが下がり、無理なく習慣を継続することができます。
ステップその2、3週間続けることを意識する。
がんばらない状態をとりあえず3週間続けてみます。
ここでポイントとなってくるのが成果は気にしないということです。なぜなら、この段階での達成感は習慣を阻害してしまう可能性があるからです。
自分のペースでハードルを少しずつ高くしていく必要があります。
そして3週間の次は
ステップその3、3ヶ月を目標に続ける。
この段階になると、先ほど説明したような恒常性が発生し、やらないということに違和感を感じ始めます。
この段階でほぼ習慣化が成功したと言ってもいいでしょう。
ここで初めて自分の成果と向き合い、その結果で更なるモチベーションへと昇華することができます。
一つの習慣ができると、他の習慣化に影響が出る
複数の習慣づくりを同時に始めてしまうと、たとえどんなにハードルが低くても、強い意志の力が必要になります。
しかし先ほどのような、プロセスを歩んで、一つの習慣が身についたとします。その一つの良い習慣が身についたことが起爆剤となり、他の習慣化を簡単にしてくれます。
なぜかと言うと、脳のニューロンの結びつきが強くなり良い習慣が作りやすくなっているのです。
また、単純に習慣化することに対して自信がつくと思います。小さな成功体験をやることによって、ポジティブな連鎖が起きるということです。
成功体験について紹介した記事があります。よかったら読んでみてください。
まとめ
習慣を作るためには潜在意識をまず味方にしなければいけません、意志の力で習慣を身につけるのは難しい。
明確な目的を持つ必要がある、頑張らなくてもいい習慣からパターンを作り継続する。
まずは3週間、次に3ヶ月間を目指す。
一つの習慣が身につくと、他の習慣も身につきやすくなる。
良い習慣を継続することによって、良い結果をもたらし、ひいては人生を大きく変えていくほどの力があると思います。急がば回れの理論でゆっくりコツコツと習慣化していきましょう。
個人的には文中の「意志の力を消耗する」という言葉が特に印象に残りました。
意志の力を消耗する=我慢する、無理をするということであって、これでは潜在意識に良い習慣をインプットすることはできない。「習慣を身につけるには、頑張らないこと」というのが衝撃的でした。
最後に
心に残ったフレーズ
・良い習慣を一つ始めると悪い習慣すべてが変わる。
・小さなアクションを起こし続けることがやがて大きな変化をもたらす
・成功する条件…ティッピングポイントを超える。超えると急速に結果が出る。ブレイクする人はここに到達するまでやりつづけた人。
この本では、より科学的に習慣化を実践できる仕組みが他にも紹介されているので、是非本の内容を確認してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。