事業には見えない壁がある!?向かうべき方向をアドバンテージマトリックスで明確にしよう!【マーケティングと経営戦略の世界を知ろう】
「アドバンテージ・マトリックス」って聞いたことありますか?
「それってなんだ?」と多くの方は思われるかもしれませんが、自分ですでに事業を行っている方やこれから起業しようと考えてる方は、是非是非この記事を最後まで読んでいただけると、新しい世界の見え方が身につくことな違いないです!
では、経営戦略の世界で使われているこのフレームワークはどういったのもなのでしょうか?
「マーケティング」や「経営戦略」って聞いただけで難しそうですよね?
僕も、以前は難しそうだし自分には縁がなさそうだなと感じていました。しかし、実際に勉強してみるとこれがかなり面白かったのです。
自分は経営をしたいと思っているので、知っておいて損はないと感じました。
自分が学んだことを皆さんにも共有したいと思います!
すでに会社に勤めている人や経営をしている人で「会社の売り上げさえ上がればそんなの知れなくてもいいんだ!」と思っている人もいるのではないでしょうか?
意外とそんなことないかもしれませんよ?
前置きはここまでにして、第2弾目はアドバンテージ・マトリックスです!
スーパーとカフェは全く別物の事業
毎日店を開店しお客さんにお金をもらって商品を受け渡す
一連の作業は全く一緒ですが、どうしてこれが全く別の事業と言えるのでしょうか?
実はここには明確に二つを分ける、「勝ちパターンの違い」があるのです。
少し紹介しますと、
- カフェは分散型事業
- スーパーは規模型事業
になります
なのでそれぞれ考慮すべき、戦略の方向性が全く違うことになってきます。
カフェやレストランなどの業界は顧客に支持されれば企業規模や市場シェアに関係なく、売上を上げやすいという特徴があります。
確かに腕の良いシェフがいる地元のレストランは全国チェーンのレストランの隣にあっても、たくさんのお客さんで賑わっているということはありますね。
この状態を分散型事業と言います。
これは、アドバンテージマトリクスというフレームワークを使った分類の一つです。
ここからは具体的に、アドバンテージマトリクスとはどんな考え方なのか見ていきましょう。
アドバンテージ・マトリクスとは
業界によって異なる事業特性を把握するためのフレームワークです。
業界で競合と戦う際の
- 「手段の多さ」
- 「手段による優位性の構築しやすさ」
によって4つのタイプに分類します。
4つのタイプは
- 分散型
- 特化型
- 手詰まり型
- 規模型
と表現され、
戦う手段を競争上の戦略的変数と呼び、縦軸に書きます。
優位性の構築の可能性を横軸にとっています。
この4つのタイプの名称は業界内のプレイヤー、すなわち、営業を行う企業収益性と売上規模でプロットしていくと見える特徴となります。
実際、収益性と売上規模で様々な相関関係が見られますね。
アドバンテージ・マトリクスは業界における事業の特性を知ることができるため、自社の事業の方向性を検討する際に役立ちます。
それでは、4つの事業タイプを順に見ていきましょう
アドバンテージ・マトリックスでは、それぞれの事業タイプを「事業規模」と「ROA(収益性)」の関係で説明しています。
分散型事業
一つ目の事業タイプは、分散型事業です。
企業の売上規模に関係なく収益を上げることができますが、一つ一つの企業は大きくなりにくい業界が該当します。
例えば、ヘアーサロン業界やアパレル業などが該当します。
冒頭でのカフェも分散型事業です。
このタイプに分類される、形態は競争する手段が多い。
つまり、戦略次第で収益を上げることができます。一方で、規模化してコストが安ければ競合との競争上有利であるということは必ずしもありません。
そのため、小規模の企業が業界に複数存在する傾向があります。
個人、あるいは、小規模でも事業しやすいのが特徴です。
一般的には、この業界は顧客の嗜好が多様なため、企業の提供する、商品やサービスが顧客に支持されることで収益性が上がると言えます。
特化型事業
二つ目の事業タイプは、特化型事業です。
企業の売上規模に関係なく収益を上げることができる、一方で、規模の拡大も可能な業界が該当します。
例えば、出版業界の専門雑誌や薬業界の医薬品が挙げられます。業界の領域に特化した商品があり、領域ごとにシェアや人気に序列があるといった具合です。
このタイプに分類される事業も分散型授業のように様々な戦略により収益を上げることができます。一方で、規模を大きくすることも勝因の一つとなります。
ある分野のシェアナンバーワンと呼ばれるような商品やサービスとなることも可能です。
このタイプでは、特定の分野に特化して競合より優位に立ちながら収益を得ることを目指す戦略が有効です。
手詰まり型
三つ目の事業タイプは手詰まり事業型です。
収益性と売上規模に関係なくどの企業も収益を上げにくい業界に当てはまります。
例えば先進国におけるセメント業界はこのタイプであることが多いと言われています。
このタイプでは戦略を駆使しても、他社と差別化することが難しく、競合は同じレベルの商品やサービスを同じ質で低価格で提供した結果。
皆が儲からない状態です、一般的に手詰まり型事業の業界は成熟期を迎え競争力のない企業は淘汰されていることが多い状況です。
そのために提供する製品やサービスが均質化しており製造方法やコストについても差別化できないため、打開策を考えることが困難な傾向があります。
規模型事業
最後は規模型事業になります。
収益性と売上規模に明確な関連性が見え、規模が大きくなるほど収益が上がる業界が当てはまります。
例えば、鉄鋼業や半導体業界、自動車業界も該当するとされます。
このタイプでは商品やサービスの工夫による差別改善に規模の経済性や習熟効果など売上規模が大きくなることによるコストメリットが競争要因となります。
例えば、通常の乗用車であればいくら、デサインや性能が良いとしても、ある程度安くないと顧客は買いません。
より、安さを実現するためには材料を一括で安く仕入れる、自社資源を有効活用する、生産性を高めるための投資などの工夫でコストを抑える必要があります。ただし、規模型授業での低価格の実現は前提条件です。
他社より秀でるためには、顧客に支持される製品やサービスを提供することが重要になります。
アドバンテージ・マトリックスの活用場面
ところで、アドバンテージ・マトリクスはどのような場面で活用するのでしょうか?
大きくは「業界の事業特性を知る」と「自社の事業特性を知る」の二つに分けられます。
- 業界の事業特性を知る
- 自社の事業特性を知る
自社の事業特性の分析
業界を知るでは、業界の事業特性をもとに、戦略や方向性を検討します。
例えば、ある生活用品メーカーが自社の資源を活用して、
掃除機やオーブンを開発し新たに家電業界に参入するとします。
家電業界は大量生産で、製造コストを安くすることで他社より優位となる規模型事業の傾向が強い業界です。
そのため、ある程度大量に販売することを見越した、値段設定や広告などのマーケティングが効果的な事業戦略といえるでしょう。
新規事業参入の視点
また、新規事業の参入業界選びという視点もあります。
例えば、食品を扱う事業を検討するとします。小さな小売店を開くとすると、近くに安くて何でも揃う大型スーパーがある場合は、規模は小さいことだけで負けてしまう可能性があります。
一方で、例えば分散型授業のレストランであれば規模によらず顧客に気に入られれば成功する可能性は高まります。
特性を知った上でどの業界で、どんなビジネスをするか考えることができます。
もう一つの活用方法は自社事業を知った上で特化型あるいは規模型事業に移行させていきます。
というのも事業タイプはあるものの、工夫次第で事業タイプを移行させることが可能なのです。
例えば、理髪業界は一般的には分散型に属しています。
QBハウスの例
しかし、1000円カットとして知られている理髪店 QB ハウスは、ビジネスモデルを工夫し全国展開し規模型事業に転換しました 。
QB ハウスは、理髪店のサービスの中でカットに焦点をしぼりました。
またマニュアルを作り美容業界にフランチャイズ方式を持ち込み 、IT への投資も積極的に行いました。特化型規模型事業への移行を目指すことで、長期的安定収益の確保が可能になります。
コツ留意点
業界定義は具体的に行い事業特性を正確に捉えましょう。
同じと思われる業界の中でも違いがあります。
例えば、食品業界では、スーパーで売られている大手メーカーの食品は大量に安く売る
規模型事業です。一方で、オーガニック食材のレシピ付き食品販売など特化型事業もあります。
商店街で各商店が独自の商品を提供している場合は分散型と言えるでしょう。また、国によって異なる業界の事業特性に注意しましょう。
例えば、小売業は経済が発展していない国では小規模や個人の店が多く分散型と言えます。
一方で、アメリカにおけるウォルマートのような大手企業への集約が進んだ規模型事業もあり、海外展開をする際など進出する国や地域に応じた事業特性を押さえましょう。
まとめ
自分の事業を理解し、それを発展させるにはどういった方向性をもって戦略を立てていくべきか、お判りいただけたでしょうか?
これを勉強したとき、正直「目から鱗」というか、かなり衝撃を受けました。
キッチンカーをやりたいと思っているんですが、分散型に分類される事業ですね。自分は最終的な目標があるので、規模型の事業に持っていきたいです。
もし、この考え方を知れなかったら、「がむしゃらに売り上げを上げればいい」という考えになってしまい、事業の型を移行するという考え方にならずに、事業全体の方向の重要性に気付かなかったともいます。
謝辞
最後まで読んでいただきありがとうござました。
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